「日本の伝統技術の継承」と「風土に根ざした建築」をコンセプトに21世紀の本当にあるべき暮らしの姿を追求しています。
ANZUCCI WOOD WORKS
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2007年08月01日
[ 11:18 ] [ 05.築180年の古民家 ]

 梅雨が明け、あっという間に8月です。
5月から始まった改修工事もようやく終わりました。
 
taga-3.JPG
古い床をめくり、下地からなおし新しく床を貼りました。
プカプカしていた床もしっかりして、安心できます。
前からあったこたつをそのまま使い、掘りこたつにしました。
 
taga-1.JPG
新築したトイレ。
ゆったりとした広さにし、介護などが必要になったときのことを考え、設備器具を配置しました。
床と腰壁はヒノキを使い、良い香りが楽しめるのと消臭にもなります。
左官壁は漆喰を塗り、シンプルで落ち着いた空間になりました。
収納は便器後ろのカウンターのフタを開けると、トイレットペーパーや掃除用具が入るようになっています。
工事途中、あまりの良い出来にびっくりしたお施主様が、『自分の書斎にしたいくらいだ!』と言っておられました。確かに自分だけのこういう空間があったら幸せかも。。。
 
一番の特等席
taga-2.JPG
始めに紹介した部屋の履き出し窓から見える景色。
中庭と新しくした塀の格子を通して多賀の山が見えます。
天気のよい日は気持ちがいい。
ご主人の一番の特等席。
 
 今回の改修工事では、フタを開けてみないとわからないことばかりで、お施主様もやきもきされていたと思いますが、うちの会長と専務など経験のある大工に教わりながら若い大工と出来たこと、関連業者の人たちの協力もあり無事収めることが出来ました。
私もまだまだ経験が浅いので、注意するべきところや収め方など、色々勉強させていただきました。また、毎日3時の休憩にはコーヒーを豆から煎れてくださったりお施主様の温かいお心遣いにとても感謝しております。
今回の経験を活かし、みな様の住まい造りに貢献できればと思います。 m

2007年06月05日
[ 14:56 ] [ 05.築180年の古民家 ]

築180年の家の改修工事です。次は屋根を直します。
古い瓦をめくり 土をとり、下地を補強して 新たに瓦調の金属屋根に葺き替えます。
その様子をお伝えします。
まずは瓦をめくるところから。。きのうは天気がよく日差しが暑かった・・・
前がお庭になっていて手荒な仕事はできないので、手渡しで、手下ろししました。
DSCN9620.JPG
 
瓦を全部おろしたら、次は土をどのう袋につめて下ろします。
あまりつめ過ぎると重くて持てません。
yane2.JPG
 
土をとると 杉皮が見えてきます。
杉皮も1枚1枚はがし、袋につめて 下ろしました。
yane5.JPG
 
杉皮の下は 屋根の下地板です。
薄い板でしたので、気をつけて垂木(板の下地になる45×65mmくらいの木材)のあるところを歩きました。
きれいに掃除をして、解体終了。
yane3.JPG
 
さて、次はこの上に補強をします。
yane4.JPG
 
新たに板を張るために桟を打ちます。
もみじの隙間から 高屋根と青空が映えます。
DSCN9631.JPG
 
畳の下に張るのと同じ 15mm厚の杉板を張ります。
DSCN9634.JPG

今日の作業はこれで終了。後は屋根屋さんが葺いてくれるのを待ちます。
雨が降っても大丈夫なようにシートで養生をしておきました。
朝から 大工4人、解体業者2人と私で作業をして、天気が良過ぎたので、みんな汗ダクでした。
普段デスクワークの私は 帰りにはフラフラで、今日は激しい筋肉痛に襲われ、動きがぎこちないありさま。情けないです。。。。
とにかく、屋根が軽くなって、補強もしたので丈夫な屋根になりました。 m

2007年06月01日
[ 11:49 ] [ 05.築180年の古民家 ]

先月より築180年の旧家の改修工事をさせていただいています。
和室の床下地を改修するのに 古い床をめくりました。
何度も直した跡や以前どこかに使われていたであろう 柱や梁が再利用されているのが見れました。
そのときの写真が無くて申し訳ないですが、坂田工務店さんがその写真を公開しているので そちらで見られます。 →こちら5月14日のブログ
たいぶ古く、虫が食っていたり 湿気ていたりする材料を新しくし、使えるものはそのまま使い 床を伏せました。
DSCN9869.JPG
そのままの材料と新しい材料が色でわかります。
 
DSCN9884.JPG
畳を入れて完成。
 
05220014.JPG
有名な小堀遠州のお弟子さんがされたというお庭です。
 
DSCN0026.JPG 
刈り込む前のお庭  春から一気に茂っていた庭もきれいスッキリ。
 
DSCN9872.JPG
滝の流れを表現した中に 鯉が登っている様子がみられます。
この写真では見にくいですが・・・
もうすぐ夏です。夏は夏の表情を、秋は秋の表情を、と いろいろな表情を見せてくれるでしょう。
楽しみですね。
 
この旧家は180年もの間、それぞれの当主が大事に住み継いできた家です。
現在のお施主さんも 物を大事にし、自分で直せるところは直し、次の世代へ繋いでいく。
この頃は、そういうことが無くなり みんながみんな新しい家を建てる時代です。
100年も200年も住み継がれる家は、建てる側としてあこがれる住み方だと思います。
これからも住み継いでいって頂きたいです。
 
改修工事はまだ続きます。追って報告をしていきたいと思います。m

 

株式会社安土建築工房